調整池によるオープンタイプパイプラインの脈動防止効果の事例研究

概要

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オープンタイプパイプラインでは、水路の構造と流量の条件によって、通常の水管理においても脈動現象が生じる場合がある。脈動現象は、調圧スタンド内水位や管路内水圧を不安定化して分水効率を低下させたり、スタンドから溢水による周辺環境への二次被害の問題を引き起こす。この脈動現象の原因は、松下によれば、主に上流側の流量変動と下流側の振幅増大現象の2つの要因の組み合わせが原因である。前者はスタンドの下流側水槽の呑口における空気連行に伴う流量変動や管理者の分水口ゲート操作に伴う流量変動が挙げられる。後者は、多段に調圧分水スタンド（以下、スタンドまたはSTとする。）を連結した水路構造の水利施設が有する流量変動の固有振動特性である。本稿では、ある事例地区を対象にして周波数応答法による解析を行い、脈動現象について現地調査との比較による本手法の結果の妥当性を検証した。さらに、脈動現象を防止するために必要な中間調整池の水面積を算出し、周波数応答法によるオープンタイプパイプラインシステムの設計における有効性を検討した。また、周波数応答法によって算出された調整池の水面積が十分な広さを確保したとしても、ある条件では脈動防止の効果を発現しない現象が起こることが現地観測と解析結果から同じように認められたので、脈動現象対策の注意点として報告する。
2010-03-00

調整池によるオープンタイプパイプラインの脈動防止効果の事例研究

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