北海道北西部日本海沿岸における石狩湾系ニシン産卵床と藻場の分布
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1996年から2007年にかけて、北海道北西部沿岸藻場において、ニシン産卵床を探索した。産卵床は1998年以降、1地区当たり1〜7カ所で確認された。調査期間中、産卵床は次第に石狩市厚田以西に形成される傾向が見られた。2002年までは水深2m以浅に産卵床が形成されたが、それ以降はより深所にも形成された。推定産卵数は特に石狩市厚田で多く、2004年には381億粒と最多であった。稚内市を除く藻場面積は169万〜254万m2の範囲にあり、80%以上の藻場が水深5m以浅に分布した。産卵床として利用された藻場面積は、留萌市で4〜9%、それ以外は2%以下であり、現状の石狩湾系ニシンの資源水準を維持するには十分と推察された。ただし、今後資源水準がより高まった時には局地的に不足することも考えられ、より深所での藻場造成等、対策を検討する必要がある。
- 2010-03-00
著者
関連論文
- 南茅部町豊崎の掘削溝におけるマナマコ稚仔の成長推定について
- ニシン産卵床の水温・塩分と産卵時期の推定について
- ニシン産卵床の形成に及ぼす植生と地形の影響
- アワビ人工種苗放流におけるヒトデ類の駆除試験
- 電解海水を用いた蓄養によるウニ内臓からのVibrio parahaemolyticus除菌効果について
- エゾアワビ人工種苗に対するヒトデ類3種およびヨツハモガニの捕食(室内試験)
- キタムラサキウニに対する数種海藻の餌料価値
- キタムラサキウニ養殖における生殖巣の質に及ぼす魚肉給餌の影響
- ホタテガイ貝殻リングを用いたエゾアワビ当歳貝の生息量評価
- アワビサブチーム エゾアワビ当歳稚貝量に及ぼす親貝密度の影響 (特別号:独立行政法人水産総合研究センター交付金プロジェクト 生態系保全型増養殖システム確立のための種苗生産・放流技術の開発--第1期成果) -- (資源添加等の生態学・分子生物学的解明・評価に基づく放流技術の高度化)
- 産卵場と産卵数
- 北海道岩内沿岸における天然コンブ群落の形成と維持
- 耳石から稚魚期の成長・生活履歴を探る : 石狩湾ニシン稚魚の孵化日・成長と年級群豊度から
- 1年目リシリコンブ胞子体の生長に及ぼす窒素, リン施肥の影響
- 北海道南西部日本海沿岸における海藻植生とキタムラサキウニの生殖巣発達の関係
- アワビ人工種苗の再生産--北海道忍路湾における放流実験事例 (総特集 浅海資源の管理と増殖--現状と課題)
- 北海道日本海沿岸における水温変動とウニ類稚仔の発生状況 (総特集 温暖化傾向下の東北・北海道の海と漁業)
- 北海道におけるエゾアワビの資源変動 (総特集 アワビ類--資源の現状と研究の動向)
- 北海道岩内沿岸における2年生コンブの成長と成熟
- 北海道沿岸におけるコンブノネクイムシの出現状況(短報)
- 北海道積丹半島西岸におけるフシスジモク群落の生活年周期と生産力
- 北海道留萌沿岸で観察されたニシン産卵床の特徴
- 多段式流下水槽を用いた陸上養殖におけるエゾアワビの成長に及ぼす飼育密度と水槽位置の影響
- 多段式流下水槽を用いた陸上養殖におけるエゾアワビの成長に及ぼす飼育密度と水槽位置の影響
- 北海道北西部日本海沿岸における石狩湾系ニシン産卵床と藻場の分布