石狩湾系ニシンのVPAに基づく種苗放流および漁業管理効果の試算
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概要
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石狩湾系ニシンの漁獲量は、1997年にそれ以前の100トン未満から約200トンにまで増加した。これについてVPAで解析したところ、1995年と1996年に再生産の良否の指標となるRPS(産卵親魚量当たりの加入尾数)が高く、両年に発生した年級群の豊度が高いことが要因と考えられた。RPSは、2001年にも高い値を示し、2001年級群の加入により2004年の漁獲量は1,000トンを超えた。一方、本系群ニシンについては1996年から種苗放流が、2003年からは漁業管理が実施されている。それぞれの2008漁期年度の漁獲量における効果をVPAのパラメータを用いて推定したところ、34トンと1,750トンとなった。なお、両者には相乗効果も認められた。
- 北海道立水産試験場の論文
- 2010-03-00
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