大粒で主要病害に強い日本初の実用二条裸麦品種「ユメサキボシ」の育成
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概要
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1.二条裸麦の「ユメサキボシ」を育成し、2008年10月に種苗法に基づく品種登録出願をした。2008年3月に埼玉県において認定品種として採用された。2.「ユメサキボシ」は、1990年4月に「四R系833」(ナンプウハダカ/Mona)を母親に、「ニシノチカラ」を父親として人工交配し、集団育種法で育成された。2007年度の世代は雑種第19代である。3.二条並性で秋播性程度はIである。育成地では「イチバンボシ」と出穂期は同程度で、成熟期は2日遅い。4.稈長は「イチバンボシ」と同程度であり、穂長は長く、穂数は多い。耐倒伏性は「やや強」である。5.大麦縞萎縮病抵抗性(I、III型ウイルス)、うどんこ病抵抗性はともに「極強」である。6.赤かび病抵抗性は「強」である。穂発芽性は「やや易」である。7.収量性は「イチバンボシ」と同程度であり、リツトル重(容積重)は劣るが、千粒重は優る。8.整粒歩合は「イチバンボシ」と同一篩上では優る。特に整粒重(2.2mm篩上)がかなり優り、10%以上高い。9.原麦粒の見かけの品質は「イチバンボシ」と同程度である。粒の色は黄色で、粒の大小は大きい。粒の形はやや長い。10.60%搗精試験による精麦白度は「イチバンボシ」よりやや優るが、砕粒率が高いため押麦に向く。
- 2010-02-00
著者
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