雪腐病(3)
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概要
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積雪下は雪腐病菌の活動に必要なすべての条件を満たしているので、積雪期間が長ければ長いほど活動期間は延長され、雪腐病菌に好都合となる。一方、根雪がいつ始まるかという予測性も、積雪期間同様、雪腐病菌にとって重要である。雪腐病菌の多くは夏の間休眠し、活動すべき冬に備える。そのためには、秋〜初冬までには、覚醒し活動できるようにしておく必要がある。いつ活動を再開するかは、積雪期間の長短にかかわらず、どのような生息場所においても重大な問題である。絶対的雪腐病菌である雪腐小粒菌核病菌や雪腐大粒菌核病菌の菌核は、発芽しても根雪にならなければ死滅してしまう恐れがある。雪腐病菌の菌核発芽に関する情報は乏しいが、発芽には秋の低温多湿条件が関与していると考えられる。たとえば、自然条件下において、雪腐大粒菌核病菌の菌核は9月から10月にかけ発芽し始め、子のう胞子の飛散は11月初旬から中旬にかけピークを迎える。雪腐黒色小粒菌核病菌の菌核は、8時間日長・昼10℃/夜5℃の実験条件下に2週間おくと発芽し始め、4週間でほぼ100%が発芽する。
- 北海道農事試驗場北農會の論文
- 2009-10-00
北海道農事試驗場北農會 | 論文
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