山形県におけるカツラマルカイガラムシ被害林の林分構造と更新状況
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概要
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山形県におけるカツラマルカイガラムシによる森林被害の実態を明らかにするとともに、被害林分の復旧に向けた管理を行うための基礎的資料を得る目的で、被害林分の林分構造と更新状況について調査を行った。カツラマルカイガラムシによる森林被害の拡大スピードは非常に早く、翌年の被害は既被害地の周囲300〜400m程度を巻き込み、さらに既被害地から飛び火的に最大10km程度の地点でも発生することが確認された。被害を受けた林分では、高木類の衰弱・枯死に伴い、未被害樹種の常緑低木が林床に繁茂する。このことは、森林の藪山化を暗示するものであり、被害林の復旧に向けた効果的な方法を構築しなければならない。被害林の復旧にあたっては、被害初期段階での被害木の伐倒と萌芽更新が有効であると考えられた。
- 山形県森林研究研修センターの論文
- 2009-06-00