エキスパンダー加工飼料の給与による採卵鶏の排せつふん量低減化
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概要
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採卵鶏ジュリア156羽に21週齢(141日齢)から64週齢(448日齢)までの44週間、エキスパンダー加工飼料(とうもろこし、玄米、魚粉等)を5%、10%および15%採卵鶏用配合飼料に代替した飼料を給与し、排せつ物量とその成分および鶏卵の生産性への効果について調査した。1.排せつふん量は、生ふん、乾物とも配合区で減少がみられ、10%区と15%区が無添加区に対して有意に少なかった(P<0.01)。2.排せつふん中の窒素、リン含有率には差がなく、上記の結果より、排せつ窒素とリンの総量もそれぞれ8.2%〜17.6%、4.1%〜14.3%減少した。3.飼料摂取量や飼料要求率に、有意差はみられなかった。試験終了時(64週齢)の体重は、配合区において減少傾向がみられ、15%区では有意に低かった(P<0.05)。4.産卵率は、配合の効果はみられなかった。平均卵重および産卵日量は、配合区にやや小さい傾向がみられ、平均卵重は、15%区で有意に小さかった(P<0.05)。卵質検査では、配合の影響はみられなかった。以上のことから、エキスパンダー加工飼料を給与すると、10%飼料配合は、産卵性能に及ぼす影響もなく、排せつふん量が生ふんで約10%、乾物で約13%減少した。エキスパンダー加工飼料の利用は、排せつふん量および排せつふん中の窒素、リンを減少させ、環境負荷の軽減に寄与することが示唆された。
- 2008-11-00
著者
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