エストラジオールを用いた効率的過剰排卵処理法の検討(2)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
黒毛和種牛において良質胚の安定的・効率的生産を目的に、安息香酸エストラジオール(EB)を0.5mg投与し、またGnRHを併用することによる採胚成績向上の検討を行った。<試験1>供試牛は試験区(黄体ホルモン製剤(CIDR-B)挿入後7日目(day7)にEB0.5mg投与)と対照区(無処理)の2区に分け延べ24頭を供試した。過去1回採胚の平均正常胚数ごとに高採胚牛(15個以上)、中採胚牛(10~15個未満)、低採胚牛(10個未満)に区分すると、15個未満の牛の試験区については回収卵数、正常胚数がいずれにおいても対照区を上回り増加の傾向がみられた。また高採胚牛においては、対照区と同等となり既報のEB1mg投与でみられた正常胚数の低下は見られなかった。<試験2>供試牛は試験区(day7にEB0.5mgを投与しPG投与後48時間目にGnRH(ブセレリン10μg)を投与)と対照区(day7にEB0.5mg投与)の2区に分け延べ32頭供試した。過去1回の採胚の平均正常胚数別に区分して比較すると、低採胚牛にGnRHを投与すると、黄体数や採卵個数は試験区と対照区で差はないものの、試験区の正常胚数が対照区と比較して増加する傾向が見られた。しかし高採胚牛では、対照区と比較して試験区の採卵個数は増加したものの、変性卵数が増加し正常胚数は減少する傾向を示した。
- 2004-12-00
著者
関連論文
- バキューム・コレクターと無血清培地を用いた牛体外受精技術の検討
- 受胎率向上のための前後処置法の検討
- エストラジオールを用いた効率的過剰排卵処理法の検討(2)
- 肉用牛 エストラジオールを用いた効率的過剰排卵処理法の検討
- クローン技術を用いた高能力牛の効率的作出試験
- 針灸利用による牛の採胚成績向上 (平成12年度近未来型革新技術創出事業関連)
- 効率的過剰排卵処理法の検討(3)
- 効率的過剰排卵処理法の検討(2) (肉用牛)
- 牛体外受精由来胚の効率的生産法の検討 (肉用牛)
- 核移植によるクローン牛作出実用化試験 (肉用牛)
- エチレングリコールとトレハロース及びポリビニル・ピロリドンを用いた直接移植法と受胎率に及ぼす要因の検討
- 効率的過剰排卵処理法の検討
- 無血清培地を用いた体細胞クローン牛の生産
- 生体卵子吸引後の過剰排卵処理成績の検討
- 受胎率向上のための前後処置法の検討
- エストラジオールを用いた効率的過剰排卵処理法の検討(2)