当院での手術部位感染の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
当院では従来から徐々に改善を行ってきたが、SSIに関する客観的なデータを作るために平成13年9月から平成14年8月までの1年間のSSIの発生を調査し検討を加えた。対象は期間中の消化器関連手術440例で、SSI発生は43例で全手術の9.8%であった。予定手術の感染率は総胆管結石が60%と高率で、緊急手術は結腸穿孔例と、小腸穿孔が高率であった。平均在院日数は、虫垂炎、直腸癌などでは、感染すると約2倍へ延長した。当院におけるSSIの原因は、ほとんどが術中感染であり、胆道系手術および緊急手術の穿孔性腹膜炎、イレウスによるものが多かった。我々はCDCの報告に従って感染対策を行い、発症率は減少する傾向にある。我が国の外科医、医療従事者の間では残念ながらSSIの認識は、極めて乏しい現状にあり、CDCの手術部位感染防止ガイドラインに学び、根拠に基づいた対策を講じることが肝要である。
- 徳島赤十字病院の論文
- 2003-03-01
徳島赤十字病院 | 論文
- 野球選手の上方関節唇損傷に対する各種徒手テストの有効性
- 当院における子宮頚部初期病変CINⅢの取り扱い
- 当科における卵巣嚢腫の腹腔鏡下手術の検討
- 腹腔鏡下手術における合併症の検討
- 重症心不全に対するβ遮断薬(カルベジロール)至適投与の指標について