当院における子宮頚部初期病変CINⅢの取り扱い
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概要
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CINⅢの取り扱いや治療に関して色々な報告がある.子宮頸部癌患者の若年化に伴い円錐切除,PDT(photodynamic therapy)などによる子宮温存の治療が増加している.しかし子宮温存後の経過観察中に,再発や新病変の出現の報告も散見され,診断や治療法の決定は慎重に行われなければならない.今回我々はH9年1月からH17年3月までに子宮膣部狙い組織診によりCINⅢと診断された115例を対象に術前,術後診断を比較するとともにCINⅢの取り扱いを検討した.術前と術後診断の一致率は74.8%(86/115例)で狙い組織診断での過小評価は7.8%(9/115例),過大評価は17.4%(20/115例)であり,診断の不一致に関しては過大評価>過小評価であった.手術方法としては子宮温存を希望しない場合は子宮全摘出術,診断が確定できない場合や子宮の温存が必要な場合は円錐切除術を行った.円錐切除法は高周波メス(サージトロン)の針状電極を用いて行ったが,手技,コスト,経過観察の面でも有用であると思われた.
- 徳島赤十字病院の論文
- 2006-03-01
徳島赤十字病院 | 論文
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