肝腫瘍患者へのラジオ波焼灼療法中の除痛方法の検討
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概要
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ラジオ波焼灼療法(RFA)はエコーガイド下に肝腫瘍を穿刺し熱凝固壊死させることによる治療法であり,局所麻酔下に治療を行った場合,疼痛を訴えるのは肝表面近傍,横隔膜直下の病変に多いといわれている.今回,我々は胸部硬膜外麻酔下にRFA を行った患者について術中の疼痛に関連する因子をレトロスペクティブに検討したところ,19例中9例で術中疼痛があり,そのうちの7例は肝被膜直下の腫瘍であった.腫瘍の肝被膜からの距離と疼痛の間に有意な関連があった.また疼痛と腫瘍の大きさや年齢には関連は見られなかった.胸部硬膜外麻酔にて適当な知覚低下領域を得ていても約半数でRFA 施行中に疼痛を訴えた.腫瘍が肝被膜直下にある場合に疼痛が強く見られる傾向があり,そのような症例では全身麻酔を選択するのが適当である.
- 徳島赤十字病院の論文
- 2006-03-01
徳島赤十字病院 | 論文
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