小児における外来がん化学療法センターの利用
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概要
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国のがん対策基本法においても,がん治療の均点化から外来化学療法の充実が謳われており,がん拠点病院を中心にがん化学療法センターの整備が義務づけられている.従来,がん化学療法は各診療科の処置室などで行われていたが,あらかじめ化学療法レジメンを登録し,がん看護認定看護師やがん専門薬剤師を配置し,化学療法の安全性と効率性,快適性を確保できるシステムとして集約的に行われるようになった.しかし,小児においてはがん化学療法センターを運用するにはいくつかの問題点があったため,いまだ利用している施設は少ない.当院では小児においてもがん化学療法センターを利用しており,今回はその有用性を検討した.当院で2007年4~9月に外来化学療法センターを利用したのは3~21歳(中央値12歳)の6例でのべ44回であった.小児においても有効に利用でき,特にトラブルはなかったが,待ち時間が少し長くなる傾向にあった.今後,QOLを重視し小児がんにおいても外来で化学療法を行う例が増加してくると思われるが,小児専用スペースの確保など外来化学療法センターの整備が望まれる.
- 徳島赤十字病院の論文
- 2008-03-01
徳島赤十字病院 | 論文
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