社会福祉援助技術現場実習における「ケア」体験の現状について--関西福祉大学社会福祉学部の実習生へのアンケート結果から
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概要
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本研究は,北星学園大学社会福祉学部による「社会福祉援助技術現場実習における『ケア』体験の現状に関する調査報告書」を基礎にして,関西福祉大学社会福祉学部における社会福祉援助技術現場実習の「ケア」体験の実態を明らかにし,社会福祉実習教育における「ケアワーク教育」の課題解決に寄与することを目的としている.本調査のアンケート項目は, 1.「ケア」体験の内容,2.技術的に高度な「ケア」,3.「ケア」体験の頻度,4.「ケア」体験の方法,5.専門的知識と技術の必要性に関する実習学生の見解,6.「ケア」体験時に受けた指導の方法,7.「ケア」体験の必要性に関する理由説明の有無,8.「ケア」体験とソーシャルワーカーの仕事内容との関係,9.「ケア」体験時の不安,10.「ケア」体験時の危険,11.「ケア」体験の割合,12.実習前後のソーシャルワークに対する実習学生のイメージ・意識の変化,実習内容の振り返りである. 調査結果より,関西福祉大学における実習生の「ケア」体験の実態が明らかになった.特に実習中の「ケア」体験の内容とこれらの「ケア」項目の実施状況が明確となり,実習内容は,ソーシャルワーク実習ではなくケアワーク実習が中心であることがわかった.加えて,学生からは実習前に一定の知識や技術を学んでおくべきとの回答も多い.これらから,事前の学内実習の重要性を再認識するとともに,社会福祉実習教育を充実させるために大学と現場が協力し,実習内容の検討を重ねる必要があると考える.
- 関西福祉大学研究会の論文
- 2006-03-00
著者
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