住民による農産物の入手と利用からみた地域内自給の実態把握
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
近年、直売所活動、農産加工活動、学校給食への地域産品の利用、関係機関による啓発活動など、地域内自給に関わる様々な取り組みが、いわゆる“地産地消”として全国各地で進められている。地域産品の動きには、市場外の流れ(直売、近親者への贈答等)もあり、これには社会的なネットワークも影響してこよう。また、地域産品は、栄養源であるとともに、生産を支える地域の自然環境や食文化を映し出すものでもあり、地域の人たちの地域産品への意識も利用に関わってくるだろう。筆者らは、地域産品の利用の実態、地域産品に対する意識の両面において、地域内自給を担う“人”に注目する必要があると考える。この視点から捉えることによって、地域住民にとっての地産地消の意味が明らかになるとともに、推進のための有効な方策の検討が可能となるのではないか。また、この視点では、農家も生産者であると同時に消費者であり、“生産者”と“消費者”は、ともに地域の構成員である。本論では、まず、既存のものも含め地域内自給の実態把握のための視点を整理する。そしてその中で、上述のように、地域住民の実際の暮らしにおける地域産品の入手と利用に注目し、長野県飯田市を事例地とし、地域内自給の実態を分析する。
著者
関連論文
- 地域内自給における学校給食--全国の市区町村調査から見る実態と役割
- 農業分野での障がい者就労の類型化による支援課題の抽出とその解決方策
- 農業者の出産休暇を支える代替労働力の派遣サービス : フランス・モルビアン県を事例に
- 子育てしながら豊かな農業人生を
- 女性農業者の働き方と子育てに関わる意識--21世紀初めの調査からみる実態 独特の困難さに注目する必要性
- 農村女性の進路選択と農村への定住--2地域での聞き取り調査の世代別の検討から
- 高齢者介護に対する個人・社会の意識に変化の兆し--全国の農林漁家への調査
- 高齢者にとっての農業と生きがい・健康--全国の農業従事者に対する当センター調査から
- 農業は健康的か?--人工動態統計から浮かび上がるもの
- 住民による農産物の入手と利用からみた地域内自給の実態把握 : 長野県飯田市の事例調査から
- 全国市区町村における地域内自給の取り組みの現状と今後の展望
- 中山間農業地域の水田畦畔の草刈作業における安全性の検討--二地域の農業者の意識と行動から
- 農業分野における障害者就労に関する支援方策の検討 (特集 障害者の新たな職域開発)
- 中山間地域の水田畦畔管理作業に関する住民の意識 : 農作業環境のユニバーサルデザインの視点から
- 農村における子育ての実態と支援 : 今後の担い手確保に向けて
- フランスの女性農業者にみる出産・育児期の生活と支援環境 : モルビアン県の農家への聞き取りから就労と子育てを中心に
- 農村の生活環境・生産環境のバリアに対する住民の評価 : 農村環境のユニバーサルデザインに関する研究
- 6050 地域資源保全活用に向けた都市農村交流ワークショップの実施と住民の評価(都市農村交流・グリーンツーリズム,農村計画)
- 農業従事者用疲労調査票の実用化
- 農業に従事する女性の疲労の実態とその対策--農業従事者用疲労調査票を活用して (特集 働く女性の健康課題とヘルスプロモーション--地域・職域連携保健活動の観点から)
- 2009年日本農村生活学会研究大会ラウンドテーブルの報告
- 地域医療連携と地域リハビリテーションの実践
- 地域農家と共存共栄する特例子会社の農業参入 : ノーマライゼーション農業の確立を目指して (農業戦力を考える(3)障がい者農業の可能性(2))
- 住民による農産物の入手と利用からみた地域内自給の実態把握
- 農業分野での障がい者就労の類型化による支援課題の抽出とその解決方策