ニホンザル生息適地の抽出を目的とした堅果類マッピング
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概要
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現在ニホンザルによる農作物被害が全国で多発している。そこで、サル個体群を奥山へと押し上げることで、人とサルの棲み分けを目指す追い上げという被害対策が注目されている。しかし追い上げを行う際、サルの人里への再侵入を防ぐために、追い上げ先は押し上げた個体群が定着できるような好適な環境でなければならない。本研究では、高分解能衛星データを用いることでサル生息域周辺山中から広域的に生息適地を把握できないかと考え、餌資源の観点から堅果類のマッピングを行った。なお堅果類を出来るだけ詳細に抽出するために、マッピングは植生部分を大まかに分類した後に、特定のクラスに下位クラスを設け、さらに詳細な分類を行うという形式をとった。結果、高分解能衛星データから、Kappa係数0.649の精度で堅果類を抽出する事ができた。しかし、堅果類クラスには堅果類以外の広葉樹(その他の広葉樹)が誤分類として多く合まれたことや、調査エリアに比べ現地調査点の割合が少ないため精度検証で用いたテストサンプルに偏りが生じた可能性が高い。分類の精度向上のためには、調査エリア全体から高精度の卜レーニングサンプル、テストサンプルを取得する必要がある。
著者
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