魚類の硬組織による年齢査定技術の最近の情報
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概要
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海洋生物資源研究、魚類生態研究において、その生物の年齢を知ることは基本的な事項である。体長組成法にも利点があるが、年齢形質法によって個体の年齢を査定することにより、成長、加入年齢、寿命、成熟年齢といった生物学的な特徴を明らかにし、年齢組成、年級豊度を推定する方向性を追求したい。年齢形質となる組織の条件としては、生まれたときから成長を続けていて、その過程が明瞭に記録されていなければならない。しかも個体群内における同調性、組織の保存性、構造形成の周期性が求められる。魚類においては、棘、脊椎骨、擬鎖骨、鰓蓋骨、鱗、耳石などの骨や硬組織に年輪構造が確認されている。これら組織の中で、取り扱い易さ、保存性の高さ、観察のし易さ、成長の安定性に秀でており、応用研究も展開されている耳石に注目したい。
- 中央水産研究所の論文
- 2003-02-00
中央水産研究所 | 論文
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