家蠶の上簇に關する研究. I
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Verf. hat in vielen Kasten mit verschiedener Umgebung fur Seidenraupen die reifen Larven sich verpuppen lassen and vergleichende Untersuchungen iiber die Qualitat and Quantitat der erhaltenen Kokons ausgefiihrt. Bei seinen Untersuchungen kam der Verf. zit den nachfolgenden Schliissen :1) 熟蠶を種々なる環境の上簇箱に人れて營繭せしめ, 得たる繭の收量及び品質につき, 特に解舒に重きを置いて調査比較した。2) 氣拔を設け筵拔をなせる區が繭の品質, 殊に解舒が最も良い。3) 箱を密閉すると, 空氣の流通を自由にせる區よりも解舒が惡い。此場合には蠶兒が呼吸困難に陷り, 苦しみつゝ繭を作るので形の不正なる繭が多くなる。4) 筵拔を行はないと, 行つた場合よりも繭の解舒不良となる。5) 熟蠶の糞尿を多量に箱内に入れて置く時は, 繭の解舒其他の品質に著しき惡影響を及ぼす。6) 箱の中に苛性加里と濃硫酸を插入して置けば, 密閉し筵拔をなさずとも成績は大いに良くなる。7) 密閉した箱に苛性加里のみを人れると, 6) に亞ぐ成績を擧げ得られる。8) 鹽化石灰又は濃硫酸だけを密閉箱内に入れて置いた場合には, 繭の解舒は餘り良くはならない。9) 一般に上簇中の多濕のみが繭の解舒を惡くする樣に考へられてゐるが, 上記の如き實驗結果に依れば, 之よりも寧ろ炭酸瓦斯の影響の方が大である樣に思はれる。
- 九州帝國大學農學部の論文
- 1933-02-00
九州帝國大學農學部 | 論文
- 日本産 Rhus 屬樹種の果實に於ける蝋の含有量並に收量に關する組織の定量的研究
- 土壌の各層に於ける肥料の分布と胡瓜及び茄子の成育
- 攀纒植物の機巧に就いて
- 航空機用木材の物理的性質(第一報)
- 日本産重要木材の摩擦係數