高齢者における「認知症」に関するイメージと知識
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概要
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【目的】社会の高齢化に伴い認知症の人の増加が社会問題になっている。しかしながら,認知症に関する情報は不足している。本研究は,認知機能低下の初期段階で受診行動を可能にする効果的な手段を探るために,地域在住高齢者の認知症に対する一般的なイメージと認識の傾向をあきらかにすることを目的とした。【方法】地域在住のA市老人クラブ会員234名を対象に,認知症に対するイメージと意識,受診に対する抵抗の有無などについて調査した。【結果】182名(年齢:74.9±5.5)を分析した結果,認知症を「悲しい(83.2%)」,「怖い(87.3%)」,「恥ずかしい(62.5%)」,「大切にされない(70.3%)」とイメージしていた。また,「もの忘れ外来」があることを知っている人は53.4%のみであり,70%は「病院に行っても治らない」と答えていた。「恥ずかしい」「治らない」と答えた人は,そう答えなかった人に比べて有意に「受診に対して抵抗がある」と答えていた。【結論】認知機能低下の初期段階で受診行動を可能にする方法として,高齢者のもつ認知症に対するネガティブなイメージを低めること,「もの忘れ外来」を身近なものとして感じられる開かれた場にすること,認知症に対する正しい知識を周知することが示唆された。
- 2011-09-30
著者
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