教育基本語彙「わかる」について
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概要
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教育とは、わかるためにするものであり、わかることは教育の最も重要な目標である。わかるように指導することが教師のなすべきことである。この教育基本語彙「わかる」について探く考えることは、教育に携わる人にとって重要なことである。「わかる」は「分く」から派生した。これは、-eru型から-aru型の派生であり、自動詞と他動詞の対立派生の結果である。派生当初は「分く-分割する」の意味として使用されていたが、次第に抽象的意味に偏っていき、理解する意の方向へと動いていった。現在、正書法では「分かる」と表記するが、「わかる」の意味と「分」とでは直接にはつながらない。「わかる」に漢字を宛てないことがよいであろう。
- 奈良教育大学教育研究所の論文
- 1997-03-01