「健康」に関する学生の意識
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概要
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本研究は、大学1回生を対象に、心理学の立場から、心身の状態に対する自覚症状を調べ、その多少によって、健康に関する意識にどのような差異が見られるかを比較検討することを目的として行われた。その結果、次のことが明らかにされた。(1)自覚症状の多い群(多群)と少ない群(少群)ともに、「健康」と「病気」を極めて対比的なイメージでとらえている。(2)「健康」に関連のある20項目について書かれた文章を「肯定的か否定的か」,「論理的か情緒的か」という基準をもとに分析してみたところ、自覚症状多群と少群の間には、そのとらえ方や記述の仕方に明瞭な差異のある項目が認められた。(3)「健康」についての留意事項は、両群とも「食事」,「睡眠」,「運動」の3項目で全体の70%~80%が占められている。しかし、「疾病予防」では多群が、また、「運動」では、少群の比率が高いなど両群間で差異のある項目も認められた。
- 奈良教育大学教育研究所の論文
- 1993-03-01