マッカーシー知能発達検査における"ことばの流暢さ"の分析
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概要
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マッカーシー知能発達検査(MSCA)の下位検査の中で、言語尺度に対応する"ことばの流暢さ(verbal fluency)"検査について4歳から6歳6か月の幼児を対象に発達的な分析を行った。この検査は、一定時間内に特定のカテゴリーに属する事例をできるだけ多く口頭で答えさせるものであった。分析の結果、正答した事例の数は、幼児期全般に渡ってゆるやかに増加する傾向が示された。また、思考の柔軟性得点(言及したカテゴリ一致)は、非常にゆるやかな発達傾向が示された。さらに、正答した事例数と柔軟性得点の相関は、年齢とともに低下し、年長になるにつれて柔軟に反応するよりも、一定のカテゴリー内の事例を徹底的に言及するという方略によって正答の事例を得ていることが示された。
- 奈良教育大学教育研究所の論文
- 1991-03-01