日本語の「けど」「が」と中国語の"但是"系の比較研究 : 翻訳小説を例として
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概要
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本稿では、「けど」「が」の用法について、国研の分類を土台にし、「逆接」「前置き」「終助詞的用法」「対比・対照」「時間的推移」の五つの項目を設けた。この五つの用法について中国語の「転折複句」(中国語では逆接関係を示す複文)を表わす"但是"系(注1)と対照しながら、翻訳小説を使用し、"但是"系が「けど」「が」の各用法とどのように対応するか、その対応度を調査したものである。中国語の"但是"系には日本語の「けど」「が」のような用法上の多様性はみられない。対応しにくいのは、「前置き」「終助詞的用法」であり、対応しやすいのは「逆接」であるが、これは予想されたほど高くはない、という結果が得られる。
- お茶の水女子大学日本言語文化学研究会の論文
- 1993-12-04
お茶の水女子大学日本言語文化学研究会 | 論文
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