両親媒性リグニン誘導体を用いたオイルパーム空果房およびスギパルプの酵素糖化の改善
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概要
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A huge amount of lignocellulosic wastes are disposed on an industrial scale as unused biomass both in Japan and in Southeast Asia; including forest thinnings of Japanese cedar wood and empty fruit bunches (EFB) of the oil palm tree. Supposing the production of platform compounds from such unused biomass through enzymatic saccharification, we have developed a cellulase-aid agent by the conversion of acetic acid lignin into an amphiphilic derivative (PE-AL). EFB pulps with 10% and 12% residual lignin and cedar pulp with 11% residual lignin were prepared by kraft and soda pulping processes, respectively, as a pretreatment of enzymatic saccharification. An addition of PE-AL significantly improved the saccharification yield of the cedar pulp, while it improved those of EFB pulps dramatically. After the enzymatic saccharification, the cellulase activity remained in the presence of PE-AL, although no activity was detected in the absence of PE-AL.日本および東南アジアで多量排出されるスギ間伐材やオイルパームの空果房(EFB)から酵素糖化を経てバイオエタノールなどのプラットフォーム化合物を製造することを想定して、本研究では、酵素糖化助剤となる両親媒性リグニン誘導体を開発し、スギおよびEFBの糖化に対する効果を検討した。酵素糖化のための前処理として、スギにはアルカリパルプ化、EFBにはクラフトパルプ化を行い、残存リグニン量約11%のスギパルプ、および残存リグニン量10%と12%のEFBパルプに対し糖化を行った。これらのパルプのセルラーゼ処理時に、リグニン誘導体を添加すると糖化率、特にEFBパルプに対し向上し、処理後も有意なセルラーゼ活性が検出された。
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