豪雪地方に暮らす後期高齢者の生涯と健康の実態(中間報告)
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概要
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目的:本研究の目的は,豪雪地帯に暮らす後期高齢者の生活機能に焦点をあてることで,彼らの健康力・生活力を積極的に評価する側面に観点をおき,後期高齢者の生産的能力を支援する介護予防対策について提案することである.中間報告では,身心活動性を中心に報告する.研究方法:対象地域はJ市(高齢化率19.4)とK市(同26.5)であり,対象は満75歳以上の在住者でインタビューに回答することを承認された本人とし,調査票を用いた構成的面接法により個別に実施した.用いた指標は,老研式活動能力指標,転倒アセスメント,体力スケール,老人用うつスケール短縮版であり,分析はSPSS 11.0で行った.結果:全調査対象者は171人(平均年齢80.5歳),男性64人(37.4%),女性107人(62.6%)であった.性別家族構成には有意差がみられ,約85%は介護保険を申請しておらず,4つの指標とも85歳以上で顕著な低下がみられた.聴力低下も著しく85歳以上の55%にみられ,痛みのある者も全体で54%,冬期間には64%となり,女性に多くみられた.身体の変形のある者は6割弱であった.考察:本調査対象者の85%以上は,被介護者にならない程度に自立した集団といえるが,85歳以上では身心活動能力に顕著な低下あるいはリスクが観察された.一方,高齢者夫婦が存命の家族構成では,身心活動能力が高い傾向にあることも明らかにされた.聴力や痛みの自立度に与える影響の大きさも示され,健康診査時の補聴器の導入や痛み,変形に関する時系列の評価の必要性が示唆された.
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