生命観形成のために科学教育が果たす役割について -カリキュラム構想のための予備的調査(その1)-
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
発達の著しい科学技術、医学や医療技術により、生死の判定や治療の方針決定の場面において、新たな知識や考え方が必要となっている。このような状況に対応するための教育のあり方について検討するとともに、有効なカリキュラムを構築するための準備として、現代の医療の特徴である臓器移植の際に必要な脳死の概念や、その類似の概念としての植物状態について、大学生を対象として現状を調査した。また、現代の生命感を理解するには生命科学の歴史を俯瞰することが有効であるとの考えから、生物学史上の人物の知名度についても調査した。その結果、脳死、植物状態ともに、必ずしも十分な理解をしているとは言えない現状が示された。また、生物学の歴史に関与した人物の知識は、学校教育の学習歴相応の結果であった。 As the innovation in science and technology has developed remarkably, the medical world and biological science also need to take action about what we should do, and the ways in which we conduct our lives, when faced with difficulties like a judgment of life and death or a decision of possible courses of remedy. A new investigation has been conducted for a preliminary work of curriculum construction in order to understand the actual situation and awareness of science education among university students, including topics like organ transplant, brain death, and vegetative state. Students also filled out the questionnaire with what they knew about world-famous scientists in the field of bioscience and about its history. The results of the actual situation are as follows:(1) Students do not have sufficient knowledge of brain death or vegetative state.(2) Knowledge of famous scientists and biologists is not enough for university students, and their knowledge corresponds closely to how much schooling they have had so far.
著者
関連論文
- 生命観形成のために科学教育が果たす役割について -カリキュラム構想のための予備的調査(その1)-
- 1P-10 九州の教育系4大学が合同で取り組む自然体験学習会 : 大分県津久見市無垢島での取り組み(日本理科教育学会 第56回全国大会)
- B3-4イボニシを用いた「海辺の環境教育」の実践 : 九州の教育系4大学 第1回無垢島自然体験学習会より
- A2-2小学生における真夜中の自然体験活動の試みVOL. 2 : 大分県臼杵市・的場ヶ浜のウミサボテンの観察事例より
- A-13 小学生における真夜中の自然体験活動の試み : 大分県臼杵市・的場ヶ浜のウミサボテンの観察事例より(研究発表,平成17年度日本理科教育学会九州支部総会)
- 1J-08 小学生を対象にしたステークホルダーとの協働による防災教育カリキュラムの開発(2)(一般研究発表(口頭発表),日本理科教育学会第58回全国大会)
- 地域で生きもの採集をする自然体験活動 : 夜の昆虫採集の実践
- 2H-06 水族館を利用する理科学習の可能性について(環境教育・STS教育・総合的学習, 日本理科教育学会 第56回全国大会)
- 2G2-F2 小学生を対象にした河口干潟の保全と治水に関する総合的な学習カリキュラムの開発(その2) : ステークホルダーとの協働による総合的な学習の時間の可能性(科学教育連携システムI,一般研究発表,転換期の科学教育)
- 2S3-S5 ステークホルダーとの協働による総合的な学習の時間の可能性(科学教育の転換点,学会企画シンポジウム,転換期の科学教育)
- 協同学習の理論と方法を習得するための教師教育プログラム : ワークシートによる効果的な研修の提案
- 小学生を対象にした河口干潟の保全と治水に関する総合的な学習カリキュラムの開発(その1)
- 協同学習の理論と方法を習得するための教師教育プログラムの開発
- A2-3体験学習における指導法とその効果について
- 社会教育施設と連携した科学教育の展望と課題
- 水族館学芸員と協働した自然体験活動の一考察 Vol.1 : 臼杵市立市浜小学校3年生の場合
- 水族館学芸員の協力を得た河口干潟の生き物調べの試みVol.1 : 臼杵市立市浜小学校4年生の場合(主題「実践で学ぶ科学教育システム」)
- FDの一環としての授業収録・オンデマンド配信の実施と試行的評価 (ICTを活用したFD/一般)
- 自然体験学習プログラムの実証的研究 :第3回無垢島自然体験学習会での実践から
- クリッカーを導入した教養教育科目での実践 ―「いのち」に関連する事項の意識調査―
- B2-1 大学生が抱く「いのち」のイメージ
- A13 大学生の自然体験に関する一調査
- 授業改善コンサルティングに基づく大学授業支援システムの開発と評価
- 1H-01 大学生の生命観に関する予備的調査(環境教育,STS教育,総合的学習,一般研究発表(口頭発表))