当科における卵巣悪性腫瘍の臨床統計 FIGO新分類について
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概要
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雑誌掲載版当科における過去20年間の卵巣癌症例をFIGO国際臨床進行期(1987年)分類にしたがって再分類し,それらの臨床成績を検討した.対象総数は252例で,平均年齢は47.7歳,5年ごとの各臨床進行期の割合は,FIGO 1985年版Annual reportに比べ,1期癌が比較的多く,多少の変動があるものの全体の比率は殆ど変らない.全症例の半数は3,4期の進行癌で占められている.1a期39例の5年生存率は82.0%,1b期4例のそれは75%であった.1c期24例は62.5%であった.3a期が50.0%,3b期が25.0%,3c期17.1%,4期14例は0%である.すなわち3a,3b,3c期の間には有意差が認められた.また生存率の推移からみると1期の場合と異なり,治療後から3年までに徐々に低下するものの,その後の変化は少ないことが特徴となっている.4期では生存率は2年までに急激な低下を示した.他の因子に関係なく,一定の進行期ではその進行期ゆえの治療成績のパターンあるいは限界の存在している可能性を示している
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