当院における麻疹合併妊娠の検討
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概要
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雑誌掲載版平成13年9月下旬から約4ヵ月間,麻疹が流行し,妊娠検診を受けていた4名が発症した.麻疹流行の状況,妊婦麻疹感染予防対策の概要を報告した.流行時,約300名の妊婦の麻疹罹患とワクチン接種歴を調べ,約130名の麻疹抗体検査を行った.麻疹抗体陰性または麻疹抗体非保有と思われたものは7名で,そのうち4名が発症して1名は流産した.正期産で分娩となった2名の新生児には明らかな異常は認められなかった.発症しなかった3名では,2名にグロブリン投与を行い,1名は早めの里帰りによる転地を勧め,発症を回避した.麻疹IgG抗体陽性で麻疹に罹患したものはいなかった.以上により,麻疹の集団発生が起きた場合,妊婦の抗体スクリーニングを早急に実施し,抗体陰性者に対するグロブリン投与や,転地を勧めることは,発症予防に有用であることが示唆された.また,抗体陰性妊婦から出生した児についても,グロブリン投与は有効であることが示唆された
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