Age and Gender-Related Alterations of Six Serum Pancreatic Enzymes in Healthy Subjects
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概要
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ある種の血中膵酵素値は加齢や性により影響を受けることが知られている。現在膵疾患の診断に利用されている6種類の膵酵素,アミラーゼ,P-アミラーゼ,リパーゼ,トリプシン,フォスフォリパーゼA(2)(PIA(2)),そしてエラスターゼⅠの血中値に及ぼす加齢および性の影響を比較検討した。 健常者327名(男性:155名,女性:172名,年齢:20-79歳)を対象として,年齢および性により層別化して検討した。PLA(2)とエラスターゼⅠはRIA,トリプシンはEIA,そして他の酵素は活性を測定した。PLA(2)以外の血中月率酵素値は加齢とともに有意に上昇した。しかし男性では60代以降低下した。性差はアミラーゼとP-アミラーゼとに有意差が認められた。すなわち,アミラーゼは60代以降に,P-アミラーゼは40-49歳群でそれぞれ男性より女性において有意の高値を示した。PLA(2)以外の血中膵酵素値を評価する際には加齢による影響を考慮すべきであり,アミラーゼおよびP-アミラーゼの血中値を評価する際には性を考慮すべきである。The serum levels of some pancreatic enzymes have been reported to be affected by age and gender. Currently, serum total amylase, pancreatic isoamylase (P-amylase) , lipase , trypsin (ogen) , pancreatic phospholipase A(2) (PLA(2)) , andelastase I are utilized in diagnosing pancreatic diseases. We here compared age and gender-related alterations of these six pancreatic enzymes in healthy subjects to delineate different properties among the enzymes.Subjects were 155 males and 172 females between ages 20 and 79 years who were apparently healthy, and were stratified by age and sex. PLA(2) and elastase I were assayedby RIA, trypsin (ogen) by EIA and others by activity. The pancreatic enzymes, except PLA(2), were significantly elevated with age, although they declined in males inthe 260 age group. There were significant sex differences in total amylase and P-amylase. Total amylase was significantly higher in females than in males in the 260age group, P-amylase in the 40-49 age group. Age should be considered in the valuation of serum enzymes except PLA(2), sex difference should be considered in the valuation of amylase (total and P-amylase) .
- 岡山大学医学部附属病院三朝医療センターの論文
- 2004-02-01
著者
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