LH-RH analogue ICI 118630 連日皮下投与による前立腺癌内分泌療法
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概要
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前立腺癌患者33例に対し,LH-RH analogue, ICI 118630 125 μg, 250 μg, 500 μgを連日12週間皮下投与し,用量別臨床効果,安全性および内分泌動態への影響について検討した.臨床効果は,対象病巣改善度で125 μg投与群44.4%,250 μg投与群50.0%,500 μg投与群42.9%の改善がみられたが,3群間に有意差はなかった.自覚症状総合改善度も75.0%,62.5%,85.7%と改善がみられたが,有意差はなかった.内分泌効果は効果ありと判定されたものは,125 μg投与群58.3%,250 μg投与群66.7%,500 μg投与群100%であった.3群間に有意差はなく,また平均去勢時期は全例で4.1±2.0週であった.副作用は37°Cの発熱が125 μg投与群13例中1例,7.3%,注射部位の熱感およびflareが500 μg投与群8例中各1例,12.5%にみられたが,いずれも軽微なものであり,特別な処置を必要とせず治療の継続により臨床効果が得られたBetween April, 1984 and March, 1985 in 14 centers, 33 patients with prostatic cancer of our 14 centers were randomized to subcutaneously receive either 125, 250, or 500 micrograms/day of ICI 118,630, an LH-RH analogue, for 12 weeks, and the clinical efficacy, safety and endocrinal effects of the drug by dose were examined. An objective partial response was obtained in 44.4% of the 125 micrograms-treated group, in 50.0% of the 250 micrograms-treated group, and 42.9% of the 500 micrograms-treated group, showing no significant difference between the groups. General subjective response rates in these three groups were respectively 75.0%, 62.5%, and 85.7%, not differing from each other significantly. No significant difference was observed in endocrinal effect which was seen in 58.3%, 66.7%, and 100% of 125 micrograms, 250 micrograms, and 500 micrograms groups, respectively. Medical castration was attained in 4.1 +/- 2.0 weeks on average. Adverse reactions observed included fever up to 37 degrees C in 1 of the 13 (7.3%) patients treated with 125 micrograms, and hot feeling at the injection site and flare in 1 of the 8 (12.5%) patients treated with 500 micrograms, which were all mild. These patients responded to further ICI 118,630 therapy without requiring any treatment for the adverse reactions.
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