兵庫県但馬地区における上部尿路結石の頻度
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
公立豊岡病院において1991~1993年の上部尿路結石患者について集計した. 1)年間有病率は人口10万あたり125人(1991年),156人(1992年),141人(1993年)で,年齢別有病率(1991年~1993年平均)は60歳代が最も高く245人,ついで50歳代235人,40歳代205人であった. 2)年間罹患率は84人(1991年),113人(1992年),94人(1993年)で,50歳代が最も高く169人であった. 3)男女比は有病率で2.0:1,罹患率で2.2:1であった.男女別の罹患率をみると50歳代,40歳代の男性が最も高く200人以上であった. 4)結石除去の治療は殆どがESWLであり,有病者の23.4%であった.結石自排の患者は23.1%で,ESWL施行患者の平均年齢は52.5歳,自排結石患者の年齢は47.0歳であった. 5)結石成分では蓚酸カルシウムが最も多く76%を占め,ついで尿酸16.4%,リン酸マグネシウムアンモニウム,リン酸カルシウム炭酸塩5.6%であったToyooka Hospital is a central hospital in Tajima, a rural area in the northern part of Hyogo Prefecture. Because we possess the sole lithotripter in this area, almost all urolithiasis patients requiring treatment have been referred to our department. Based on the number of urolithiasis patients treated in our institution, we estimated the annual prevalence and incidence of upper urinary tract stones in the Tajima area. The mean annual prevalence of urolithiasis and incidence during the 1991-1993 period were 141 and 93 per 100,000, respectively. The male to female ratio was 2.0 to 1 in prevalence and 2.2 to 1.0 in incidence. Prevalence was highest in the sixties (245) and fifties (235), followed by the forties (205), seventies (162) and thirties (160). The incidence was highest in the fifties (169), followed by the forties (147), sixties (145) and thirties (118). In consideration of sex, the incidence was highest in males in the fifties and the forties. Of the patients with upper urinary calculi, 23.1% were treated by extracorporeal shock wave lithotripsy, while in 23.8% stones passed spontaneously and 50.9% were followed up without treatment. On stone analysis, calcium oxalate and/or calcium phosphate was present in 75.6%, uric acid in 16.4%, struvite and/or carbonate apatite in 5.6% and cystine in 1.4%. In summary, the prevalence and incidence of upper urinary tract calculi in the Tajima area were considerably higher than those in the nationwide survey on urolithiasis in Japan conducted in 1985.
著者
関連論文
- 前立腺肥大症患者に対するα1dブロッカーの使用経験
- 腎細胞癌に対するインターフェロンαとシメチジン併用療法の検討
- コックパウチ造設後の晩期合併症の検討
- OP-451 小腸利用代用膀胱の長期成績(膀胱腫瘍/手術2,一般演題口演,第97回日本泌尿器科学会総会)
- 再燃前立腺癌に対するエストロゲン投与の検討 : 第86回日本泌尿器科学会総会
- PP4-055 回腸新膀胱の自然史 : 多施設共同縦断調査研究(一般演題(ポスター))
- PP2-015 Ileal NeobladderとSigmoid Neobladder : 96例の排尿状態(一般演題(ポスター))
- Kock方式変法によるContinent Reservoirの経験 : 第41回中部総会
- 尿道結石がチフス菌排菌巣と考えられた1症例 : 第136回関西地方会
- 陰嚢部multiple epidermal cystの1例 : 第135回関西地方会
- 後腹膜成熟型奇形腫をともなった精巣奇形癌の1例 : 第127回関西地方会
- 陰茎根部皮下に発生した類表皮嚢胞の1例
- 経皮的腎砕石術(PNL)の臨床的検討
- 陰茎縫線嚢腫の1例
- 腎盂尿管移行部狭窄症に合併した気腫性腎盂腎炎の1例
- 前立腺癌膀胱浸潤による自然腎盂外溢流の1例
- PP-160 根治的恥骨後式前立腺全摘除術に伴う術中術後合併症の検討(前立腺腫瘍/手術(腹腔鏡をのぞく)3,一般演題ポスター,第96回日本泌尿器科学会総会)
- PP-137 公立豊岡病院における前立腺全摘除術後PSA再発に対する救済放射線療法の成績(前立腺腫瘍/放射線治療3,一般演題ポスター,第96回日本泌尿器科学会総会)
- OP-320 兵庫県北部(但馬地区)における上部尿路結石症例の集計2004-2006(結石/基礎・薬物療法/外科的治療(内視鏡を含む),一般演題口演,第96回日本泌尿器科学会総会)
- 女子外尿道口に発生した尖圭コンジローマの1例
- 尿管鏡操作に伴う術中術後合併症の検討
- 尿道カテーテル自己抜去による膀胱内異物の1例
- 傍腎盂嚢胞15例の臨床的検討
- 当院における10年間の前立腺全摘除術の治療成績の検討(第93回日本泌尿器科学会総会)
- 透析患者に発生したタンパク結石による膿腎症の1例
- ホルモン抵抗性前立腺癌に対するEstramustineとDocetaxel併用療法の使用経験
- PP3-133 当院における前立腺再生検の臨床的検討(一般演題(ポスター))
- VP4-006 動注血栓溶解療法にて著明な血流改善をみた腎梗塞の1例(一般演題(ビデオ))
- 相互交通を認めた左完全重複腎盂尿管に合併した上半腎尿管瘤内結石に対する内視鏡的治療
- 経尿道的に排膿ドレナージを行った、前立腺膿瘍の一例
- 副腎腫瘍との鑑別が困難であった後腹膜神経鞘腫の1例
- 輪ゴムによる陰茎絞扼症の1例
- 膀胱血管腫の1例
- 腹部腫瘤として発見された巨大尿管腫瘍の1例
- 前立腺全摘除術に関する術中術後合併症の検討
- 原発性女子尿道腺癌の1例
- 女子尿道悪性黒色腫の1例
- 精巣内精液瘤の1例
- 兵庫県但馬地区における上部尿路結石の頻度
- 泌尿器科外来患者における癌告知に対する意識調査
- 馬蹄鉄腎に発生した腎血管筋脂肪腫の1例
- 高齢者(80歳以上)の前立腺癌についての臨床的検討
- 膀胱憩室に発生した平滑筋肉腫の1例 : 第127回関西地方会
- 男子外尿道口に発生した尖圭コンジローマの2例 : 第126回関西地方会
- 腎静脈血栓症の1例(第124回関西地方会)
- 当科における腎外傷の経験(第123回関西地方会)
- 最近2年間におこなったTURPおよび被膜下単純性前立腺摘除術の成績(第111回関西地方会)
- 前立腺手術を中心とした最近の2年間の和歌山赤十字病院泌尿器科の手術統計(第111回関西地方会)
- 直腸全周性狭窄にて大腸イレウスを呈した前立腺癌の1例
- 膀胱原発小細胞癌の1例
- 腹腔鏡下生検にて診断した特発性後腹膜線維症の1例
- 広範な水腫様変性を伴い診断に苦慮した子宮筋腫の1例