障害児への発達援助の方法に関する研究 : プレイセラピィの効果測定と実践例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
近年、子どもを取り巻く環境は変化してきている。とりわけ障害をもっ子どもは、もともと「障害」ゆえに問題が起こりやすい状況にあるので、環境の変化が障害をもつ子どもに与える影響は深刻である。筆者は障害をもっ子どもの発達援助とともに親子関係を調整する援助技術の一方法としてプレイセラピィを取り上げ、その有効性について検証した。ここでは、プレイセラピィを生態学的視点に立っソーシャルワークの一援助方法として取り上げた。2グループ10名の「発達に何らかのつまずきのある」障害をもっ幼児にプレイセラピィを実施し、平行してその保護者にはグループカウンセリングを実施した。心理学の領域では、これまであまりプレイセラピィの効果測定はなされてこなかったが、筆者は効果を測る指標として、エコ・マップと乳幼児社会性発達チャートを用い、プレイセラピィの実施前後でその変化を見ることで効果測定を試みた。その結果、プレイセラピィが①子どもの発達、②子どもとその家族との関係調整、③子どもとその家族のエンパワメント、という3点において有効であることがわかった。
- 大阪教育大学発達人間学講座の論文
- 2003-02-15
大阪教育大学発達人間学講座 | 論文
- 行動誌における発生の概念
- 小・中学生の性暴力被害の問題と特徴 : 高校生を対象にした性暴力被害実態調査から
- 主観的生活意識に関する試論
- スウェーデンの薬物濫用者支援施設における多様な専門職支援と連携の意義 : IRIS UTVECKLINGSCENTERにおけるインタビュー調査を通じて
- 本人の認識から検討する統合失調症と統合失調症のある人の地域生活に関する一考察