大学生の「転機」をモチーフとした自己物語の研究
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概要
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大学生が経験した「転機」について調査するために,彼らを対象に半構造化面接を行った。半構造化面接は,質問紙調査時に協力を求め,それを承諾してくれた大学生7名に対し実施した。その中から,男性1名を選び,彼の「転機をモチーフとした自己物語」について,自身で失敗あるいは成功と評価した「転機」体験をどのように語り,意味を構築するのかについて精査することにした。具体的にはポジション構造(溝上,2001)を検討した結果と被験者自身が描いた心理的時間を横軸とし,評価を縦軸とした自己物語グラフ《Gergen & Gergen (1988)を参考に作成》の結果を相互に用い,「語り」を通じてなされる彼の転機体験への主体的な意味付けを解釈した。その結果,この方法は被験者の意味世界にせまる有効な手段であることが示唆された。
- 大阪教育大学発達人間学講座の論文
大阪教育大学発達人間学講座 | 論文
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