ステレオタイプの概念分析 : 触法精神障がい者に対するステレオタイプに焦点を当てて
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概要
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この研究の目的は,Walker&Avantの手法を用いて触法精神障がい者に対するステレオタイプの概念分析を行うことである。概念分析の結果,「外界からの情報を処理するためのガイドラインとして機能する頭の中のイメージである」「トップダウン型の認知方式により情報の処理負担を軽減する」「多様性や個性を無視して過度に一般化されている」という3つの特性を持つと定義された。また先行要件としては「触法精神障がい者に対する知識,接触経験,関心」が明らかとなった。帰結としてはステレオタイプが強化されることにより情報処理が速くなりその負担が軽減するが,行動が多様性や個性を軽視したものになり偏見,差別が強化されることが明らかとなった。そして看護師は触法精神障がい者に対するステレオタイプを克服するために彼らをより深く理解し,触法精神障がい者の看護に関する専門的な知識を持つことが必要であると考えられた。The purpose of this study is doing a concept analysis of the stereotype toward mentally disordered offender patients(MDOs) by literature review according to the methodology of Walker and Avant. This method of the concept analysis extracts definitions, properties, antecedents, and consequences from available literature.Results showed three characteristics which were defined as follows : It is the images that work as a guideline for cognitive process ; It would make one’s information data processing easy by top-down cognitive process ; It might ignore each MDOs’ original personalities and tend to generalize them. It would be obvious that the knowledge about MDOs, nurses’ personal experiences to contact with them, and interests with them would affect this stereotyped perception. Besides stereotyped perceptions might make one’s information data processing moresmooth, while they promote prejudice and discrimination toward them. Nurses should know MDOs more deeply and get expertise on nursing for them to overcome the stereotype towards them.
- 2010-03-15
著者
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