一般病棟における認知症高齢患者の行動障害把握に関する取り組み~センター方式を利用して~
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
一般病院の認知症患者増加に伴い専門的な認知症高齢者ケアが必要となっている。そのため,本研究では,一般病棟に入院している認知症高齢者患者に対してセンター方式を利用することによって,日常の様々な場面で表出される認知症患者の言動を総合的にとらえた看護を行い,看護の質の向上を目指そうとしたものである。センター方式の一部を研究者らが改変した「私の姿と気持ちのシート」「24時間生活シート」を利用して,患者の日常の様々な言動を分析した結果,従来,問題行動であると考えられた言動に意味があることがわかり,適切な看護実践に結びついた。認知症高齢者のニーズを総合的にとらえることができれば看護者の問題行動としての見方,捉え方が変わり,問題行動が問題ではなくなることがわかった。患者に関する事など生活背景を合わせた情報の共有化ができれば,無用な行動抑制や看護者の認識不足も是正することができ,一般病院における認知症高齢者のケアが適切にできる。その人に適切な看護はその人らしさを考えた看護であり,認知症高齢者の尊厳ある生(生命,生活,人生)と直結するということであり,より質の高い看護の提供につながると考えられた。
- 広島文化学園大学看護学部の論文
広島文化学園大学看護学部 | 論文
- 医療と物理学
- ちょっと外から看護学
- 日本人は,今,どんな食事をしているか?― その4 日本へ繋がるネパールの食―
- 育児中の母親の家庭内及び職場内における役割機能の変化と対処行動
- 一般病棟における認知症高齢患者の行動障害把握に関する取り組み~センター方式を利用して~