数学教育改造運動期の諸外国の模範的な教科書における関数教育と日本における関数教育との比較 : 『新主義數學』と『初等實用數學』を対象として
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概要
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本稿の目的は、数学教育改造運動期の諸外国の模範的な教科書における関数教育と日本における関数教育との比較をすることによって、日本の関数教育の評価を行うことである。考察の結果、クラインからは関数教育は数学教育全体で行われなければならないこと、グラフは事象の理解にとって分かりやすいこと、幾何教育では図形の可変性が大切であることを学び、ペリーからは実験公式が大切であること、グラフは事象の理解にとって分かりやすいことを学んだ。しかし、クラインのように微積分と関連づけた関数教育、ペリーのように数学の実用性を教える教育はなされなかった。また、幾何学においても図形の可変性は徹底されなかった。すなわち、日本の関数教育は、『新主義數學』や『初等實用數學』に比べ、規模の小さい関数教育であることが明らかとなった。
- 近畿数学教育学会の論文
- 2003-02-22
近畿数学教育学会 | 論文
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