リウマチ性脈管内組織球症の1例
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概要
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70歳男。患者は両肘が腫脹し、左肘に痒みのある皮疹が生じた。初診時、左肘を中心に暗赤色の不規則線状の紅斑が癒合し、その紅斑上に3〜4mm大の充実性丘疹が散在し、一部で線状に配列していた。充実性丘疹の病理組織学的所見で、真皮上層に不規則に拡張した脈管があり、その内腔に組織球主体の細胞塊を認めた。一方、免疫組織化学染色では、内腔の細胞塊はCD68陽性の組織球で、拡張した脈管はD2-40陽性のリンパ管と考えられた。以上、これらの所見よりリウマチ性脈管内組織球症と診断された。関節リウマチに対してはブシラミンと非ステロイド性抗炎症薬の内服により、関節の痛みは軽減した。また、皮疹はヘパリン類似物質と吉草酸ジフルコルトロンの混合軟膏の外用によって縮小した。
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