教科「水産」における教育の組み立てと指導法
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概要
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教育学研究において高校水産教育に関する研究の蓄積は乏しい.そのような現状において,東京水産大学水産学部時代から本学で開講されている教職科目「水産科教育法」では,高校水産教育を主題とした講義がなされてきた.その講義は,代々水産高校校長職経験者によって受け継がれてきており,その講義内容には実践に基づく教育学的な素材が豊かに存在していると考えられる.本稿は,現在,「水産科教育法」を担当している大沼昭彦(元神奈川県立三崎水産高校校長)の使用している講義資料を整理し,今後の教育学研究に寄与し得る資料体として提示することを目的としている. 大沼の講義では,水産教育の高校教育としての位置付けから具体的な指導場面についてまで,多様な内容を扱っている.本稿では,教育指導(教科指導の組立て,生活指導および安全指導)に関する講義内容を集約し,従前の教育学的研究に欠けていた高校水産教育に関する具体的な資料を提供したい.The research of educational sciences has little knowledge in high school education of fisheries. The Tokyo university of marine science and technology, however, conducts the methodology for teaching fishereis science. The subject has been teached by former principals of the fisheries high schools. Akihiko Ohnuma, one of this paper's authors, was also a principal who had a long career in fisheries education. We aim at presenting the documents for his lecture as the corpus that could make a contribution to the progress of the science of education.
- 2009-03-27
著者
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