抗凝固療法施行症例に対する光選択式前立腺蒸散術(PVP)の臨床成績

概要

経口抗凝固療法, 抗血小板療法(OAT)施行中に, KTPレーザーを用いた光選択式前立腺蒸散術(PVP)を施行した51症例を対象にPVPの有効性と安全性について検討した。OAT非施行のコントロール群267例と比較した結果, 術後に同等の改善傾向を認めた。周術期において, 手術時間, レーザー照射量, ヘモグロビン濃度の変化量, TUR conversionの割合, 術後膀胱持続洗浄施行の割合では両群間に差はなかった。出血に関する術後の有害事象は予想されたとおり, OAT施行群が有意に多く発生した。一過性に生じる尿閉には有意差は認めなかったが, OAT施行群では13.7%に生じており, 頻度の高い合併症であった。また, 自排尿が可能となるまでの期間は, OAT施行群で有意に長かった。6例でOTAを継続して手術を施行したが, OTA全体の成績と同等であった。術中の止血困難や術直後の高度血尿のリスク増大もなく, 安全に手術施行が可能であった。以上より, OAT施行群では術後, 出血の合併症に充分留意する必要があるものの, これらの症例に対してもPVPが安全かつ効果的な手術手技であると考えられた。

著者

杉村 芳樹 三重大学大学院医学系研究科腎泌尿器外科学
黒松 功 名古屋セントラル病院泌尿器科
堀 靖英 三重大学医学部腎泌尿器外科学
杉村 芳樹 三重大学医学部腎泌尿器外科学
杉村 芳樹 三重大学大学院医学系研究科腎泌尿器外科

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