A case of renal cell carcinoma with intrahepatic vena caval tumor thrombus successfully managed by surgery in a long-term chronic hemodialysis patient with liver cirrhosis

概要

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症例は54歳, 男性。1900年, CGNにて血液透析導入となった。2005年2月に肉眼的血尿が出現。CTにて右腎癌を指摘され, 3月9日当科紹介。当科にて施行したCTでは直径7cm大の右腎腫瘍とともに下大静脈内の肝静脈流入部まで達する腫瘍塞栓を認めた。右腎腫瘍, 下大静脈塞栓, T3bN0M0 stage IIIの診断で4月28日, 根治的右腎摘除ならびに腫瘍塞栓摘除術を施行した。手術時間4時間28分, 出血量1,400ml, 摘出標本は重量800g, 病理所見はrenal cell carcinoma,G2,pT3bであった。術前の凝固系検査は異常を認めなかったが, 肝硬変が原因と考えられる出血時間の延長と血小板数の低下を認めたため, 周術期は血小板輸血などにて対応した。術後経過は良好で, 後出血などの術後合併症もなく, 術後18日目に退院した。現在IFNα投与にて後療法を施行中であるが, 再発を認めていない。透析患者における下大静脈腫瘍塞栓を伴う腎癌に対して外科的治療を施行した症例についての報告例については比較的少なく, 文献的考察も含めて報告する。(著者抄録)