前立腺部尿道に発生した内反性乳頭腫の2例
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概要
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症例1(67歳男性)。肉眼的血尿を主訴とした。1999年から尿閉で救急外来を3回受診した。症例2(75歳男性)。肉眼的血尿, 尿閉を主訴とした。いずれも血液検査, 生化学検査に異常はなく, PSA は前者が1.6ng/ml, 後者が3.0ng/mlであった。症例1は, 尿道鏡で前立腺部尿道に約1.5cmの有茎性で表面平滑な腫瘍が認められ, 症例2は術中に前立腺部尿道に有茎性乳頭状腫瘍を認めた。両症例とも尿道腫瘍切除, TURPが施行され, 病理組織学的に上皮の逆転構成, 正常な移行上皮による被覆, 上皮に異型性を認めないこと, 核分裂がほとんど認めないこと, 微小嚢胞の形成を認めたことから, 前立腺尿道部に発生した内反性乳頭腫(IP)と診断された。尚, 検索した限り, 我が国の前立腺部尿道発生のIP例は本症例を含め34例の報告があるにすぎなかった。
- 泌尿器科紀要刊行会の論文
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