中学校国語科における学力保障と「人間性・社会性の育成」 ―到達目標(評価基準)論・学習過程論・生徒の「問題意識」を軸に―
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概要
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中学校国語科では限られた授業時間数の中で「確かな学力(基礎・基本)」とともに「個に応じた指導(個人差への対応)」「基礎・基本から発展的学習へ」「自己学習能力に結びっくメタ評価能力」等が求められている。と同時に,こうした国語科の「学び」が生徒の「人間性・社会性の育成」に結びつくような授業構想・単元構想が必要である。ここで言う「人間性・社会性」とは国語科の基礎学力を基盤にしたコミュニケーション(プレゼン)能力や多様な情報の読解リテラシー,他者や世界への想像力等に現れる生徒個々の判断力や思考力等のありかたを意味している。そのためには,生徒の「問題意識(課題意識・関心・意欲等)」を生かしながら,「到達目標=評価基準」の明確な学習(「学び」の系統性),基礎・基本から発展的・発展への「段階的な学習過程(授業構想・単元構想)」等の開発と実践・検証が不可欠である。本稿では,こうした今日的な課題に応えるために,いわゆる「平和教材(単元)」を例に論理的に読み解く基礎・基本とは何か,またそうした「学び」と生徒の「問題意識(課題意識・関心・意欲等)」をどのようにつなげ深めていくのか,交流・評価の場面ではどのような「学び」になることが求められているのか等について,実践的に提案するものである。
- 愛知教育大学教育実践総合センターの論文
- 2006-03-15
愛知教育大学教育実践総合センター | 論文
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