「支援」研究のはじまりにあたって : 生きづらさと障害の起源
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿は「生きづらさ」や「障害」といったキーワードを手がかりとしながら、「支援」にまつわるいくつかの論点および研究の課題を整理した。「生きづらさ」「障害」とは誰にとってのどのような問題であり、どのように生成し変化するものなのか。それを問うことが「支援」を考えるにあたって重要である。「障害」や「生きづらさ」が社会的環境のシステム不全によって、すなわち他者を含む社会との関係性の中で生じるとすれば、社会的環境のシステムを改変することの中に「障害」の形成を阻止する可能性が含まれていることになるだろう。子ども支援研究部門の課題は、「障害」や「生きづらさ」を個人の問題として語ることの危うさを踏まえて、特定のカテゴリーに入れられた個人や集団に問題を帰属させるのではない「支援」モデルをつくっていくことに据えられる。
- 北海道大学大学院教育学研究科附属子ども発達臨床研究センターの論文
- 2007-03-30
北海道大学大学院教育学研究科附属子ども発達臨床研究センター | 論文
- 「支援」研究のはじまりにあたって : 生きづらさと障害の起源
- 研究センターとしての再構築
- 生きにくさを抱える子どもたち--生物学的基盤から社会的環境まで
- 保育所での活動間移行過程における子どもたちによる呼びかけ行動の分析