人的資源の会計的認識 : 日英プロサッカークラブの実務を例として
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
先進諸国の産業は,第2次産業から第3次産業へとその中心が移行してきた。企業の競争力や価値を生み出す源泉として,「目に見える」資源だけではなく,「目に見えざる」資源が重要な役割を果たしている。これらは事実上「無形資産」であるが,会計上は資産として認識されるに至っていない。 現行の企業会計制度における資産の認識は「目に見える」資源,すなわち有形資産の認識がその中心である。「目に見えざる」資源の資産認識,すなわち無形資産の認識は価値測定が比較的容易な一部のものの財務諸表上への計上に留まっており,現行の企業会計のもたらす会計情報は,必ずしも企業の実態に即したものとはなっていない。 無形資産としての計上の可能性がある資源のうち,人的資源の重要性は既に経営上も認められている。しかしながら,日本をはじめとする各国の現行の会計基準では,人的資源は有形資産としても無形資産としても認識することとはなっていない。 これに対して,現代の英国において,人的資源に関わって支出した金額を実務上,資産計上している事例がある。本稿では,このような会計実務を検証することを通じて,人的資源の会計的認識の方向性を探っていく。
- 2006-03-09
著者
関連論文
- IFRSsにおける人的資源会計の位置づけ
- 人的資源の会計的認識 : 日英プロサッカークラブの実務を例として
- 人的資源の価値評価と組織業績の関係 : プロサッカークラブのケース
- 人的資源の価値評価と組織業績の関係 : Jリーグのケース
- 選手登録権の公正価値評価----人的資源会計の例として