Sn-Ag-Al系合金はんだを用いたC-BGA接合の熱疲労特性評価
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概要
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携帯電話を代表とした電子機器は近年小型化が急速に進むに伴い、BGA(Ball Grid Allay)及びCSP(Chip Size Package)等の高密度実装が用いられてきている。加えて、バンプの微細化が進行しており、はんだ接続部の信頼性に対する要求はますます厳しくなっている。電子機器の使用時において、BGA接合部はチップの発熱及び放熱によって、熱サイクル環境下に曝される。特に自動車向け搭載機器では、より厳しい熱サイクル環境下に置かれることになる。従って、耐熱疲労特性の向上は、はんだ接続部の信頼性向上を目指す上で必要不可欠な課題であると考えられる。現在、熱サイクルに対して信頼性の高い鉛フリーはんだとして、Sn-Ag-Cu系はんだが用いられつつあるが接合基板の種類やバンプ形態によっては、必ずしも高信頼性を得られない。本研究室では、過酷な熱サイクル条件下に置かれる実装機器への使用を想定した鉛フリーはんだ合金の研究を進めている。著者らは以前に、絶縁基板としてセラミックスを、ベース基板としてCuを用いたパワーモジュール接合について熱サイクル試験を実施し、Sn-Ag-Al系合金がSn-Ag-Cu系はんだと比較して優れた熱疲労特性を示すことを報告している(1)。本研究では、熱膨張係数の違いが大きい基板同士の接合により、はんだ接合部に負荷される熱応力が多大となるC-BGA接合にSn-Ag-Al系合金はんだを用いて熱サイクル試験を実施した。その結果を、Sn-Ag-Cu系はんだを用いた場合の結果と比較・検討することにより、Sn-Ag-Al系合金はんだの熱疲労特性を評価した。We investigated thermal fatigue cycle property for solder joints in C-BGA with Sn-Ag-Al solder alloys. Sn-2Ag-0.1Al showed better property than Sn-3Ag-0.5Cu against thermal fatigue. Sn-2Ag-0.1Al solder bump were deformed during thermal cycle, and it was thought that this deformation inhibited large stress concentration at the interface.
- 社団法人エレクトロニクス実装学会 (Japan Institute of Electronics Packaging)の論文