長崎県の水田で蚊の幼虫から発見された藻菌類の1属Coelomomycesについて
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概要
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著者等は,最近,長崎県の水田でコガタアカイエカおよびシナハマダラカ幼虫に寄生する藻菌類の1属Coelomomycesを発見し,各々,新種および新変種として別報で記載した. C. omoriiのコガタアカイエカ幼虫に対する寄生率は,ごく一部の水田で,ごく短期間だけ10%余に達したこともあったが,普通はたいへん低いので,コガタアカイエカ以外にも宿主がいるのかもしれない.シナハマダラカの幼虫に寄生していた C. raffaelei var. parvusは,小林(1921)が報告したCoelomomycesと同種かもしれない.この報告は世界的に見ても,この属に関する2番目の報告にあたる早いものであったが,それ以後,我国ではこの菌に関する研究はなされなかった.この菌は蚊の総合防除のための手段の一つとして考え得るものなので,今後の研究の進展が望まれる.Short notes on the Coelomomyces which had been recently discovered and described from mosquito larvae in the rice fields of Nagasaki were given, with notice of a longoverlooked record of this genus from Japan.
- 長崎大学熱帯医学研究所,Institute of Tropical Medicine, Nagasaki Universityの論文
- 1976-07-31
長崎大学熱帯医学研究所,Institute of Tropical Medicine, Nagasaki University | 論文
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