異年齢保育の教育的意義と保育者の援助に関する研究
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概要
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本研究の目的は、異年齢保育に関する日本と米国の先行研究を概観し、異年齢保育の教育的意義や保育者の援助について検討することである。日本と米国の異年齢保育を比較すると、人員や空間の有効利用を目的とした米国の合同学年(combined grade)は、同年齢ではクラス編成が不可能なために実施する日本の「混合保育」に近いと考えられた。一方、異年齢集団(mixed-age grouping)とは、多様な発達段階や経験をもつ子どもがかかわり合うことに教育的意義を見出しており、日本の「縦割り保育」に近い意味合いをもっていた。 一方、相違点として3点挙げられ、米国の研究では(1)仲間に教えること(peer-tutoring)による年上の子どもの自尊心や知性の発達についても言及しており、(2)子どもの能力に応じた集団づくりや、個々の子どもの発達に応じたカリキュラムづくりを目指して異年齢集団が用いられ、(3)異年齢保育を実践する過程における園全体の環境づくりといった保育者への支援についても言及されていた。
- 弘前大学教育学部の論文
- 2008-10-06
弘前大学教育学部 | 論文
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