超・早産児の吸啜運動とDevelopmental Careに関する検討 <報告>
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1事例の超・早産児と4事例の早産児の行動観察記録の分析結果から,哺乳機能に関するDevelopmentalCareとして,ケア提供者が対象児とのかかわりの中で,どのように空***を扱うことが適切であるかを検討するための基礎資料を得た.その結果は以下のとおりであった.1.タッチケア実施後「ストレス」のシグナル表現がみられ「不快」反応があったのは,5事例いずれも10%未満であった.2.「微笑み」を最初に認めたのは,事例5が日齢10日であり,5事例とも出生後1か月以内に観察された.3.「注視」は,日齢15日以降に出現し,3事例は既に空***の吸暇を始めていた.事例4は,超早産児であり,少し遅れて出現し,日齢41日に観察された.4.5事例全例が「微笑み」が出現してから,5~21日以降に「注視」がみられた.5.「吸啜運動」は事例1が日齢3日にみられ,全事例いずれも「微笑み」や「注視」に先立って観察された.修正週数で最も早かった事例4は,28週4日であった.6.「吸啜運動」は,ミルク注入開始後数日して始まり,出生後しばらく続いた生理的体重減少が横ばいになり,体重増加に向かう転換期であった.The aim of this study is to examine the appropriate developmental care when caregivers using nipples in the relationships with preterm infants through qualitative analysis of observation records for sucking, facial expression and behavior of 5 preterm infant cases. We herein report the results as follows. 1. After the touch care was performed, signal expression of "stress" was observed. "Discomfort" response was found less than 10% in all 5 cases. 2 . "Smiling" was f i r s t observed when the case 5 was 10 days old. In all 5 cases, i t first appeared within 1 month after the birth. 3 . "Gaze" appeared after the subjects became 15-days old and a t that time, 3 cases already started sucking with nipples. The case 4 was an extreme preterm infant and presented slightly delayed "gaze" of 41st days. 4 . In all of 5 cases, "gaze" was observed 5-21 days a f t e r "smiling" appeared. 5 . "Sucking" was observed in case 1 when the subject was 3 days old, and i t was observed always before "smiling" or "gaze" appeared in all coses. The shortest gestational age was found in case 4, which was a t 28 weeks and 4 days. 6 . "Sucking" started a few days after the biginning of tube feeding, when initial neonatal weight loss, which lasted for a while, leveled off and moved toward the turning point for weight gain.
著者
関連論文
- 超・早産児の吸啜運動とDevelopmental Careに関する検討
- 乳児の授乳方法と離乳期の栄養に関する調査研究 : 3歳児の母親を対象として
- 在宅重症心身障害児と家族のQOLにかかわる訪問看護活動の機能・役割・位置づけに関する調査研究 : 障害児ケアネットワークのシステム化をめざして、ニーズ調査を中心に
- 在宅重症心身障害児の保健・医療・福祉に関する調査研究 : ニーズ調査を中心に
- 学校不適応児のファミリーケアに関する研究 : 岡山県下の小・中・高等学校の実態調査から
- 子どもの心の健康実態と養護教諭の相談活動
- NICUを退院した乳児をもつ母親の育児満足感について : 退院時の看護ケア再考
- NICU 退院後のハイリスク児と母親への継続ケアに関する研究 : 退院後3日目に電話訪問を試みて
- NICU退院後の母子への継続ケアに関する研究(1)母親の育児状況と家族機能の評価
- 乳児期の授乳・栄養法と食物アレルギーに関する調査研究
- NICU 退院後の乳児の食生活と健康状況について : 1歳児をもつ母親ヘのアンケート調査より
- 母親の育児状況と乳児の食行動発達に関する研究 : NICU退院後8-9ヶ月までの追跡調査
- 165 乳幼児の食物アレルギーと母親の健康(2) : 食事の世話と健康管理(育児2)(第45回日本母性衛生学会総会学術集会)
- 児童生徒の心の健康問題と養護教諭の対応に関する調査研究
- ハイリスク児の継続ケアに関する研究-母親のソーシャル・サポートとその他の関連要因の分析-
- 岡山県下の乳幼児の食生活と健康に関する調査研究(第1報)母乳哺育と離乳食
- 160 乳幼児の食物アレルギーと母親の健康(1) : 母子の健康と日常生活の実態(育児1)(第45回日本母性衛生学会総会学術集会)
- ハイリスク児の母親の心理的反応と愛着形成-ソーシャル・サポート、ネットワーク構造の検証と再構成-
- デンマークの高等教育と看護学教育-オーフス大学を視察して-
- ハイリスク児の継続ケアに関する研究(2)退院指導と退院後のリスクファクターについて
- 未熟児に対する多様な刺激に関する文献的考察-"touching"から"kangaroo care"へ-
- 小児心身症に関する研究の動向と今後の課題-看護学の視点から-
- 未熟児に対する "TOUCHING" の影響
- 小児看護領域における看護診断の取り組み-北米看護診断協会(NANDA)導入の可能性-