日本人大学生のTOEICのための文法的・語彙的能力に関する考察
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概要
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本論文は日本人大学生の英語を書くための文法知識と単語力について議論し,近年の外国語教授に関する研究成果をさらに前進させようとするものである。例えば,池田(1990)は日本の大学1年生は附加連結語(additive connectors)(例 also, in addition, furthermore, to begin with, likewise, similarly など)をよく理解できているが,連続連結語(sequential connectors)(例 when, after that, before, prior to など)についてはよく理解できていないと指摘した。また,Lauer(2005)では大学2年生が initial, to grin from ear to ear, price dropped, in the long run などのような表現を上手く使えないと報告している。本研究を通して,勤務校の医学部1年生は次のような文法的・語彙的問題点が顕著であることが分かった。つまり,名詞と動詞の呼応,複文における動詞テンス呼応,複数・冠詞・前置詞の使い方などである。さらに,これらの学生には単語の語尾変化(wide, width, widen など),定型表現(at an all-time high, joint venture など),そしてある特定の単語(bankruptcy, accountable など)に関して,うまく運用ができない状況が散見された。この研究の結果は他の研究で報告された結果と同様に重要である。なぜなら日本人学生の多くがTOEICなどのスコアを上げたいと考えており,もし教師が学生の英語コミュニケーション能力に関して強い部分と弱い部分をよく理解していれば,教師は学生をより効果的に援助し,より良く指導できるからである。(なお,この研究結果をもとに,平成19年には「日本人学生を対象としたオンライン型TOEIC・TOEFL模擬試験」を完成させ,WEB上に公開し学生の利便性を図る予定である。
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