航空機用加速度計による地震観測--加速度計を高感度長周期海底地震観測に用いる可能性の検討
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概要
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全地球的な地震観測には大洋域での観測が必要であることは論を待たないが,広帯域の海底地震計を開発するためには多くの障害がある.我々は将来の長周期海底地震計に用いることを念頭にして,そのセンサーの侯補のひとつである航空機の慣性航法用小型サーボ加速度計を用いた試験的地震観測を行った.観測は,地震研究所油壺地殻変動観測所の観測坑内において,従来海底地震計に用いてきた速度型地震計とともに, 2種類計3台の加速度計を使用して行った.また,加速度計の特性に大きな影響を与える気温変化をみるための精密温度測定もあわせて行った.その結果,これらの加速度計は15~0.05Hzの帯域では0.1μG (100μgal)の分解能を持ち,やや長周期の高感度地震計として十分使用可能であることを確認した.Servo accelerometers were developed originally for the inertial navigation system, and have many superior features as a seismic sensor. However, there is little precedent for application to seismic observations except for strong-motion seismic observations.
- 東京大学地震研究所,Earthquake Research Institute, University of Tokyoの論文
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