都市近郊における地域の文化を考慮した生活習慣病予防の保健指導
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概要
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目的:都市近郊で実施された生活習慣病予防の保健指導場面において,保健師が考慮した地域の文化の内容および地域の文化を考慮した援助行為を調査し,「都市近郊における地域の文化を考慮した生活習慣病予防の保健指導」を明らかにする.方法:都市近郊2市に勤務する保健師7人が行った生活習慣病予防の保健指導場面の参加観察により,保健師が考慮した【地域の文化の内容】および《地域の文化を考慮した援助行為》を抽出し,性質の類似性から分類整理しカテゴリーとした.次に,同じ保健師へ半構成面接を行い,先の分析結果を確認・補完した.結果:【地域の文化の内容】は7つに整理された.《地域の文化を考慮した援助行為》は,住民の関心ごとを話題に上げたり語調を合わせたりして対象者が話をしやすくする,地域によくみられる生活習慣等を参照して生活習慣病の要因の有無をアセスメントする,対象者の生活が生活習慣病の要因となり得ても理解を示す,対象者が自己の生活を振り返るよう促す,対象者の生活と調和のとれた方法を検討する,対象者の関心事や能力等を生かした方法を提案する,が得られた.考察:都市近郊の地域の文化を保健指導で考慮することは,人々が暮らしてきた意味や地元をつくる営みを理解し,それらと調和のとれた方法を検討することを可能にする.さらに,都市近郊でのその人らしい生活を支えることに加え,地元意識を強化することにつながり得る.また,対象者を地域の文化の影響を受けつつも文化を創り出す存在としてとらえることが,保健指導の前提として示唆された.
- 日本地域看護学会の論文
- 2013-07-31
著者
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